BIMを活用した高性能の音響施設改修
吹田市文化会館
吹田市文化会館メイシアターは1985年に建設され、日本音響家協会が選定した「音響家が選ぶ優良ホール100選」に選ばれている。オペラやバレエ公演が可能なオーケストラピットを備えた大・中ホールをはじめ、小ホール・レセプションホール・展示室・集会室等を有する多目的ホール施設である。今回の改修は、これまで親しまれてきたタイル貼りの外観や、大理石を使用した内装の重厚なイメージをそのままに、劣化が進む施設の保全や設備等の更新、法改正に伴い既存不適格となっていたホール天井の全面更新と共に、利用者の利便性・機能性を向上させる改修工事である。
完成から30年以上経過した大、中、小のホール改修では、改修に必要な各ホールのデータ取得と施工方法の検討、資材の発注、適正な施工などを実現するため、施工BIMを導入。ホール施設の下地鉄骨や反響版、内装、設備のデータを3Dスキャナで計測、既存の状況からひずみを把握して施工図に反映した。発注者や設計監理者に納まり関係の現状を3Dデータで説明・確認を行い、各施工関係者間との情報共有も最適化した。天井部の仕上げは同一スケールのモックアップを製作し、一つ一つ確認しながら製作・据付を繰り返した。
発注者 | 大阪府吹田市 |
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工事場所 | 大阪府吹田市 |
竣工年月 | 2020年7月 |
設計事務所 | 株式会社 東畑建築設計事務所 |
構造・規模 | 鉄筋鉄骨コンクリート造/地下1階 地上4階/延16,114.80㎡ |
改修概要
1985年竣工の文化会館を3DスキャナやBIMモデルを活用し、ホールの耐震天井化や外壁タイルの補修を実施。
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